発行日:2005年06月20日

遠藤 毅 氏
 
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スコアメイクの鍵を握るウェッヂチューニング。

 初夏を思わせる今日この頃。コースの芝も元気に伸びています。シーズンインを前にしてウェッヂを買い換えた人も多いかと思います。最近のウェッヂの流行は、ティアドロップ形状のノーメッキ仕上げで、ミーリングスコアラインの激スピン系が主流になっています。ゴルフクラブメーカーの総てがこの要素でウェッヂを製作し、販売しているのでどのウェッヂを見ても良く似ている形状になっています。単品ウェッヂ購入初心者にとっては、頭を悩ます選択を迫られる所です。
 それぞれが同じような構成で造られているウェッヂですから、各メーカーも競合しないように、様々なアイディアや工夫をこらいてきています。その例を幾つか挙げてみましょう。構えた時の形状が似ているので、まずはマテリアルを変えることも特徴になります。主流は軟鉄鍛造ですが、よりソフトな打感が売りの純鉄鍛造、ロフト角やライ角が軟鉄と同じように曲げて調整できるソフトステンレス系、軟らかさだけを利点にした軟鉄鋳造品、そして、モリブデン鋼、カーボンメタル系、そして加工しやすく安価なステンレス系などに分類できます。
 素材によって、コストや加工性が異なりますのでメーカーの求める性能によってマテリアルをチョイスする格好になっています。また、マテリアルの違いは、打感にも大きな違いを与えるので、その素材の印象も使う人によって大きく変わります。素材そのものの硬度が硬いと、耐摩耗性が高まり耐久性が向上します。この耐久性が高いと、最近の流行である激スピンの源であるミーリングスコアラインがより効果を発揮してくれるのです。硬い素材に機械彫刻を施すことで、エッヂが軟鉄よりも鋭利になり、その食い付が長く保てるので、激スピンに仕上げやすいのです。
 さらに、フェース表面をフライスなどでミーリングして平面性を高めることで、エッヂも強まり、その相乗効果でフェース面の密着性とスピン性が非常に良くなるので激スピンが可能になるのです。
 そして、打ちやすさと拾いやすさは、同系統の形状をしていればソール形状によって決定されるといっても過言ではないでしょう。その形状の違いは、ソール幅の広いものと狭いものとに二分されます。その形状の違いを簡単に説明しますと、一般的(例外も当然あります) にソール幅が広いとバウンスが少なく、スイープな入射角でソールを滑らせてボールを拾っていくようなうち方に適しています。一方、ソール幅が狭いものはバウンス角が比較的多く付けられていて、入射角が比較的鋭角的に入っていく人が、バウンス角を利用して打っていく人に適しているといわれてます。
 どちらも、ソールの機能としては同じ考えの下で作られています。ソール幅が広くバウンスが少ないと接地する面積が広く、ソールの後ろ側であるトーレーディングエッヂを抜け方向で多く接地させます。反対に、ソール幅が狭くバウンスの多いものは、バウンスが多い代わりにソール幅が狭いので接地面積が小さく、いわば面ではなく線で接地するので、抜け方向に対して接触率が少なくなるのです。ソール幅が広いと、接地面が多く、その分抵抗が大きくなるので、ソールを滑らせられる人に適し、ソール幅がせまいものは接地面が少ないが、ソールを滑らせるような使い方ではバウンスが邪魔になり、跳ねるので比較的インパクトゾーンが狭い人に合う人向きとされています。
写真提供:(株)ネコ・パブリッシング「ゴルフギア」誌